先に行っただけなんだから。

IMG_1520_convert_20120623095658.jpg
穂高岳で一緒に朝日を見たよね。私はこの写真が大好きなのよ。


死んだっていうからおかしいんだよ。
先に行っただけなんだから。(永六輔) 


今朝、たまたま見たTwitterより。
命あるものはすべて滅びる。
でも、カタチがなくなったからといって「終わり」ではない。
すごろくみたく、ちょっとお先に上がった、だけ。


**

マッキーは、棺の中で眠っていました。

驚くほど痩せてしまっていて、
闘病の辛さ、過酷さを感じとれました。
でも、もう苦しまなくていいからね。
よく頑張った。ゆっくり、眠りなさい。

触れた頬は、本当に磁器のようで、
冷たく、滑らかで、マッキーという「人形」のようでした。
魂があって初めて人になり、心があるからこそ、
マッキーという「人」であったのだなと実感しました。
実態がなくなるのは寂しいですが、
魂はおそらく別のところにきちんと収まっていて、
決して無くならないもの。
少なからず、彼女を愛した人々の心の中の引き出しに、
しっかり格納されているし、それを引き継ぐかたちで、
それぞれの命に合体し、今後も生き続けるものであると思っています。

私の乳がんが発覚して半年ぐらい経った頃、
マッキーのがんが分かりました。
スキルス胃がんという進行の早いがんだったこと、
2人目の妊娠・出産と重なったことで発見が遅れてしまったこと、
「神様、なんでよ・・・他におるやろうもん」が正直な気持ちでした。

「ほんと、びっくりよねー。
 余命3か月って言われたばい」

再婚して九州から名古屋へ移り住み、
新居も構え、家族4人での暮らしがスタートしたばっかりでした。
同じがん患者がいうのもおかしいですが、
明らかにマッキーの方が、子どもの成長なども考えると
存在価値的な重要度は高いわけで、
逆だった方がよかったんじゃないか・・・何度も思いました。
「娘が20歳になるまで生きたいな」・・・だよね。だよね。

でも、マッキーは頑張りました。
3か月なんてあっという間にクリアし・・・2年が過ぎました。
斎場の片隅に飾られたたくさんの写真のマッキーの顔は
全部、全部、全部、全部、全部、全部、笑顔でした。
ダンナを愛し、子どもを愛し、ダンナから愛され、子どもから愛され、
ああ、これが家族なんだな、これが命を繋ぐパワーだったんだなと。
それでもって、どんな状況でもキレイで、オシャレで、
出会った時と同じように、最後の最後まで美しい人でありました。

正直、友人が、しかも同じ病気で亡くなるのは辛いです。
否が応でも、自分に重ねてしまいますし、
怖くて、不安で、たまりません。

先に行っただけなんだから。

死の捉え方というか、頭では納得しているのですが、
生物としての本能の部分は「私はまだ行きたくない」と反応します。
少しでも長く、こっちにいたい。死にたくないです。

立派な大人なはずですが、涙は止まらないし、
結局は自分本位だし、感情の揺らぎも激しさを増すばかりで、
またくもってダメダメです。

すっかり意気消沈する大人たちの中、
一番強く、毅然としていたのは、10歳の長男でした。
終始、涙が止まらないお父さんにハンカチを差し出し、
参列者に頭を下げ、まだ状況が理解できない妹をあやし、
まさに「喪主」でありました。聞けば、

「僕が泣くと、お母さんが悲しむから、
 絶対、泣かないと決めた」

とのこと。その言葉通り、
告別式はもちろん、火葬場での最後のお別れでも、
一粒たりとも、涙を流しませんでした。
火葬の扉に手を振って、一番最後まで見届けててました。
10歳で背負うには重すぎる出来事。
だけど、それを受け止めて、彼は彼なりにしっかり立ち向かっている
・・・その姿に勇気をもらいました。よく育ってるよ。マッキー。

今後を思うと、どうしてやることもできないもどかしさ、
どうにもこうにも無力さを感じます。
今、できることは、

ぎゅーーーーーーーーっと抱きしめることだけ。

照れる10歳をとっつかまえて、力一杯ハグするのが精一杯でした。
「○○、大好きやけんね」とだけ伝えて、その場を後にしました。

「かなえ~、なんしよる~ん」

鼻にかかったような、マッキーのアンニュイな声が
頭の中で、ずっとリピート再生されています。
それでもって、最後に会った時に交わした言葉は、

「かなえも頑張りーよ。
 また、一緒に遊ぶけんねー」

そうそう、約束したもんね。また一緒に遊ぼうや。
旅行に行ったり、合コンだって行くよ!
おしゃれして、メイクもばっちりしてキラキラして行くぜい。

ちょっと、先に行ってて。
すごく遅れる予定だけど、必ず行くからさ。
それまで、好物のグレープフルーツでも食べて、
ゆっくりしていてください。



マッキー、大好きだよーーーーーー。



愛を込めて、冥福を祈る。




昨日の今日で、まだ気持ち的にも咀嚼できておらず、
文章も上がったり下がったり、揺れたり止まったりで支離滅裂ですみません。
でも、このごちゃごちゃぶりも含めて、自分用として記しておきたいです。
長文、乱文、失礼しました。






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Comment

| | 2012.06.23 23:08
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| | 2012.06.24 01:43
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| | 2012.06.24 02:12
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| | 2012.06.24 02:47
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カナ | URL | 2012.06.24 10:17
>ボブッ子さん

覚えていますよ。コメントうれしいです。
長く生きることは、自分以外の大切な死を見届けることでもあります。
よく、お年寄りが長生きするのが辛いといいますが、
生きるって楽しいことばかりではないですね。

いい風に捉えれば、闘病しながらでも、
意識して家族との時間が作れるし、今後に託すものの整理もできる。
濃厚な時間を過ごしたと思います。

今日をしっかり生きましょう。
明日になったら、明日をしっかり生きましょう。
そして、長生きしましょう。
カナ | URL | 2012.06.24 10:26
>miさん

理性と本能がせめぎ合うようなザワザワとした心持ちです。
ああ、これが「死を受け止める」の感覚なんだなと確認するとともに、
どうつきあい、どう折り合いをつけてゆけばいいのか、
・・・時間がやはり必要なようです。

何かの本で読んだのですが、
人間は死ぬときが一番強いんだそうです。
また、子どもは親の死を乗り越えられるだけの強さが
備わっていて、そこまで含めて「子育て」なんだそうです。
人間が作られてゆくには、避けて通れないことなんでしょうね。

ありがとうね。
少し心が軽くなったよ。

カナ | URL | 2012.06.24 10:31
>ちさん

コメント、ありがとうございます。
おばあさまを亡くされ、悲しい思いをされたかと思います。
そうそう、ちょっとお先に・・・なんですよ。
ちゃんと、待っていてくれます。

昔からしっかりした子でしたが、
さらにたくましさと、優しさを備えた
いい子に育っていました。というか、驚きました。
見守るしかできませんが、
うるさいおばちゃんとして、成長を見てゆきたいです。
カナ | URL | 2012.06.24 10:43
>かほるさん

コメ、ありがとうございます。
なんとなく、やりたいことは比較的やれた感もあり
「思い残すことはないや」と思っていたのですが、
単純に生き物として「死にたくない」と猛烈に感じました。
執着、煩悩、俗・・・苦々しいけれど、これが生きるということか、と。

時間を計るスポット(地点)で、
物事の解釈って大きくかわります。
なんというか、そういうバランスを変化できるのが
人間であって、知恵でもあるんでしょうね。

そうそう、ちょっと先に行っただけなんです。
あと、50年ぐらいすぐですから。

息子はママに似て、お顔もかっこいいのですよ。
こりゃ、いい男になるぞと、期待してます。
すでに、うちのダンナより男らしいです。
| | 2012.06.24 14:57
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| | 2012.06.24 18:44
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カナ | URL | 2012.06.25 09:27
>とんこさん

コメント、ありがとうございます。
読んでくださり、どうもです。
「思い出してもらえる」って、
生死に関わらず、うれしいことだと思うのです。
有形無形のソレじゃなくとも、
励みになったり、心が温かくなったり、
何かしらの作用をもたらせば、存在している・・・うん、絶対。

私はともかく、マッキーの家族が落ち着いてくれたらなと思います。
誰しも経験することですが、健やかに育ってほしいです。

博多にお住まいなんですね。
その辺ですれ違いそう。笑

カナ | URL | 2012.06.25 09:39
>きょんたろうさん

カギコメだったから、変に省略しちゃってすみません。
今後は、きょんたろうさんで。

ちょっと先にいっちゃうかもしれないけど
だいじょうぶ
ちゃんと見てるから。

この「ちゃんと」って言葉が、
一生の宝物ですね。
たとえお別れしても、こうして繋がってゆくんだと思います。

マッキーのお母さんも同じ病気で
半年前に亡くなったばかりなんです。
寂しくないはず、二人でケーキ食べているはず。

私が沈みきってもマッキーは「なーんしよん」と
言うに違いないですから、ボチボチ頑張ります。

ありがとうです。
| | 2012.06.25 12:10
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カナ | URL | 2012.06.25 13:08
>まきさん

おひさしぶりですわ。
お気遣い、ありがとうね。

いや・・・やっぱり、
子どもの存在って大きいよ。
無念やったと思う。痛いのより辛かったと思う。
それでもって、マッキーのお父さんもお気の毒。
子どもが先に逝くのは、やっぱり悲しい。
正当な順を追って、みんな一緒に歳を重ねたいもの。

娘ちゃんも、すごく心配しているはず。
でもその分、人の痛みを分かるやさしい子に育つよ。

私もぽけーっとせんで、しっかり生きよう!

えー、ふかみん、帰ってきたんだ!
デブってないといいなぁ。



万葉 | URL | 2012.06.25 16:31
ご無沙汰しております、こんにちは。

存在価値的な重要度、立場とか年齢じゃ量れません、きっと。
カナさんとは文字だけのお付き合いだけど、
実生活でもふと「元気かな~」なんて考えます。
ブログにお邪魔できない日が続くと気になったりね。

落ち込んでも良いけれど、ちゃんと食べたり寝たりしてくださいね。
かあちゃん | URL | 2012.06.25 17:37
はじめてコメントします。ご友人とお別れされたんですね。ご自身も闘病されてるのだから、辛さもまた深いことでしょう。わたしも昨年同い年の友人とお別れしたばかりで身につまされてしまいました。明るく笑う写真を見てさえ悲しくなったり。10歳のご長男が泣かなかったとあるのが気がかりです。いまはまだ悲しみを表して当然の時期。どこかできちんと泣けて自分を解放できていたら良いのだけれど。しばらくはマッキーさんをたくさん思い出して、ご自身も解放してあげてくださいね。そのほうが悲しみが癒える時期も早まるといいますから。
カナ | URL | 2012.06.26 08:35
>万葉さん

お久しぶりです!うれしいよー。

いやいや、私もですよ、万葉さん。
ちびっ子大きくなったかな、
あちらのお天気はどうかしら、など、
東の万葉さんのことを思い出してます(落ち着いたら復活を)。

存在に重要、そうじゃないなんて、
全くもって意味がないとはわかっているけれども、
やっぱり子どもを見ると、胸が痛んだね。

その子らの成長も見届けねばならないし、
おばちゃんは長生きしようと思うよ。
カナ | URL | 2012.06.26 08:44
>かあちゃんさん

コメント、ありがとうございます。
病気をしてから何人かお友だちを亡くしましたが、
昔っからの友人の死は、ことさら堪えますね。
(知っているだけに)実態を無くす喪失感が、そうさせるんでしょう。

息子は本当に強かった。
強すぎて心配・・・たしかにそんな感じです。
折れたり、曲がったりしないように見守りつつ、
お母さんみたく、カッコイイ人になって欲しいです。
ちびみどり | URL | 2012.06.26 09:02
カナさん

素敵な親友・マッキーさんのこと、カナさんの思い、
ブログに書いてくださってありがとうございます。

うまくコメントがまとまらず、書いたり消したり・・・

大切な存在を亡くしたときは“日薬”と言いますが、
気持ちにふたをせず、深呼吸と睡眠・ご飯だけは忘れずに。
私は、「これおいしい、ねぇ△△ちゃん!!」とか、
事あるごとに話しかけてます。怪しいですね。
花とか風とかで存在を感じることもあるし
そういう風に形が変わっただけなんだと、本当に思っています。
カナ | URL | 2012.06.26 11:07
>ちびみどりさん

コメント、うれしいです。
ちびみどりさんもおばあさんを亡くされたばかりだったよね。
いろいろ大変な時にありがとう。

少なからず、書くことで気持ちを整理できる体質なので、
この場を利用させていただきました。
何を伝えたいとか明確なソレはないけれど、
「愛する人が死ぬのって辛い」ってことだけ分かってもらえればいいかなと。

とにかく今回は、死というより愛について考えさせられたよ。
話しかけるしかり、話を聞くしかり、心を開くことが愛の第一歩だね。
さまざまな者、物に対して、愛を持って接することができる
人間になりたいです。
| | 2012.06.26 14:24
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カナ | URL | 2012.06.27 09:16
>shyakaさん

コメント、ありがとうね。

運動して身体が鍛えられるように、
悲しいことを乗り越えることで心も強くなると思うのよ。
でも、悲しみが大きいってことは、それだけ幸せな時間があったこと
でもあるので、感謝せねばね。

そうそう、魂も一緒に生きてゆくのだ!
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