父と母の子どもでよかった

父母
この時は、まだ元気。

早いもので、登山から一週間。
筋肉痛などは意外と早く収まり、すこんと普通の生活に戻っている。
父も母も、そんな感じだろうか・・・。

とにかく、今回の富士山登山に関して、
ご迷惑、ご苦労、ご心配・・・とにかく感謝すべくは両親だ。
もはや奇行と言われてもよいほどの思いつきに乗ってくれて、
本当に、本当にありがたいと思う。

父も母も61歳。
二人とも体力がない方ではないので、
目下の不安要素は私だったわけだが、
元気にしていても年は年。
若者中心のツアーはやはり負担が大きかったらしく、
6合目に差し掛かる頃から、ちょっとずつ遅れだした。

団体の先頭であれば、休憩の時間が多く取れるので
体力のない人や子どもは自ずと前方に置かれる。
とにかく遅れると、やっと到着したころには出発となり、
十分に休めないまま、さらに遅れるという悪循環・・・。

初めは私も両親につきあい、休み休み登っていたのだが、
これはこれでペースが狂い、疲労がたまりやすくなる。

「いいけん、先に行きなさい」

「でも、置いてはいけんよ」

この時点では、団体の姿は見えないくらい離れてしまっていて、
しかも、日もかげり、寒くなりだしていた。

一緒に諦めるか、一人でも登るか・・・。

「絶対、登ってくるけん、お前は行け!」

今生の別れとは言わないが、それに近いものがグッと胸にこみ上げてきて、
「じゃ、行く」小さくなってゆく父と母の姿を振り返りつつ、
泣きながら岩場を一人登った。

登りながら、本当にキツイ思いをさせて申し訳なかったと後悔したのだが、
その一方で、親が先に死に、子どもは後に死ぬという
「生命の正当な流れ」を取り戻せたような気もした。
とにかく私が最後まで登り切ることこそ、父母には喜ばしきことではないか。

ほぼ休みなしで7合目を登りきり、8合目の半ばで団体に追いついた。
もはや、体力ではなく気力。目が据わっていただろうな。苦笑

8合目の山小屋を出たり、入ったり・・・
下の登山道をのぞき込みつつ、父と母の到着を待つ。

遅れること1時間半、
ガイドさんの引率の元、無事8合目到着!

あの時の嬉しかったことよ。
もう、会えないかと思った~泣

いかんせん、今振り返るとオーバーな気もするが、
極限状態においては、変なテンションにもなりますって。苦笑

8合目での断念は、父も母も悔しかっただろうが、
その分、私は力をもらったし、最後まで行けたと思うのだ。
病気で折れっぱなしだったけれど、頑張れたことは自信にもなったし、
今後、病気と闘ってゆくにあたってのパワーにもなってくれるはず。

たかが登山。されど登山。
人生に立ちはだかる山々も、
一歩一歩登り倒してやるんだから・・・みておれ!



最後にもう一度、
お父さん、お母さん、
本当に、本当に、ありがとうございました。
私はお二人の子どもで、
本当に、本当に、幸せです。



みなさんも、長文にお付き合いくださりありがとうございます。




ということで、富士山は終了!





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Comment

fuchidori | URL | 2010.09.03 17:16 | Edit
カナさん、富士山登頂お疲れ様でした!すごい!
ご両親もすばらしい。
それはもう会えないかとも思いますよ〜

カナさんが登山中、やっとやっと市の乳がん検診を受けました。
心配はしていなかったけど、部分的に熱心に調べられるとドキッとしました。結果は大丈夫でした。
検診をどうしてこんなに先延ばしにするのか、自分でも分からない気持ちの悪い腰の重さだったんです。
カナさんのおかげです。ありがとうございます!
幸いなことに私の両親も元気な方ですが
自分はもっと元気をキープするために、
この冬は健康診断も受けます!←威張ることでもないか〜
malt. | URL | 2010.09.03 18:16 | Edit
ご両親へのお気持ち、ブログを読ませて頂いて共有できました。
カナさんのご両親もきっときっと、カナさんが娘であることに誇りをもっていらっしゃると思います。
素敵なご家族に乾杯
ヾ(^▽^)ノ
もこもこ | URL | 2010.09.03 21:29 | Edit
言葉が見つかりません。

私も、親より先にくたばらないと思いで闘病しとります。泣けてきました。
ただただ、羨ましいのと素晴らしい気持ちに感動とお疲れ様の言葉のみでございます。
素晴らしい言葉に私が感謝ですよ。

あっ、帰宅するまで登山ですからね♪
気をつけて。
びうむ | URL | 2010.09.03 23:30
いい話です~。
病気になった娘が体力を回復し、富士山登山という暴挙(ごめんなさい)を実行する姿を見て、ご両親がどんなにか安心されたかと思います。
まして、嫁にいった娘と登山なんて・・・。
私が親なら嬉しすぎます、ちょっとキツイですけどね(笑)。
まえ | URL | 2010.09.04 08:20 | Edit
あぁ・・目頭が・・年かしらww
俺が両親だったらカナさんみたいな娘が
居てくれて良かったって、きっと思うよ^^
tomo | URL | 2010.09.04 09:55
一回目読んだときは泣きすぎて何も言葉がでませんでした。
こんな素敵なご両親だから、今のカナさんがあるんだなぁってよくわかります。ご両親にとっても娘との富士登山は大切な時間だったでしょうね~。素敵親子です。


人生に立ちはだかる山々も、
一歩一歩登り倒してやるんだから・・・みておれ!
って言葉。私もカメ並みのスピードだけど、登り倒してやりたくなりました!!
カナ | URL | 2010.09.04 10:06
どうも、さんきゅーです!
もう、ツアーのお騒がせ一家でしたよ。苦
まぁ、とにかく終わったんで、ほっとしてます。

おお、fuchidoriさんも検診いかれましたか~。
いや~、延び延びになるの、すごくわかりますよ。
でも、今の頃に一度行っておけば、ひとまず安心でしょう。
親も健康も、やっぱり油断ならんので、
気をつけられること、親孝行は取り急ぎやっとったがよいです。笑


カナ | URL | 2010.09.04 10:13
思ったのが、病気って一人で治すものではないんだな・・・と実感しました。
両親、ダンナ、友人、ブログのみなさん、いや~お世話かけております。
「こんなことでもないと、富士山とか登ることもなかっただろうしね」
8合目までであっても、両親もいい経験、時間であったのかなと思います。
これを自信に元気で長生きしてほしいです。
カナ | URL | 2010.09.04 10:17
本当に、親より先にくたばらないように・・・病気より辛かったですわ。
やっぱり、順番は守らないとですね。
ガンってやっぱり存在が大きいですから、ならば大きなもので蓋=富士山
という思いつきではあったんですけどね。苦笑
すごくキツイ思いをしましたが、行ってよかったです。

応援、ありがとうございました。
カナ | URL | 2010.09.04 11:00
ちょっといい話みたいで、痛いんですが。苦笑
実際は、ノー天気家族の富士山珍道中です。
登る以外は、食べて飲んで騒いでばかりでしたゆえ。

病気は歓迎するものではないですが、
もう、なった以上は・・・折り合いをつけねば。
まぁ、2度と登りたくないですけどね。苦笑
カナ | URL | 2010.09.04 11:02
まえさんも娘ちゃんとどうですか?
いやはや、父と息子とか、家族連れとか、
結構見かけました。
いや~、根性つくと思いますよ~。
カナ | URL | 2010.09.04 11:06
もう、素敵というより、馬鹿親子です。
誰も止めない、お調子者なのです。苦笑

でも、富士山は不思議な山で、
別世界(あの世とこの世の分岐点のような)でした。
限界ギリギリの肉体、精神状態の世界は、
これまで見たことのない、感じたことのない何かを
与えてくれた気がします。
明日香 | URL | 2010.09.04 11:10 | Edit
まさに人生の縮図ですね…。

自分たちがいなくなったあとも
娘が幸せに生きていってくれること。
そのことだけがご両親の願いなのだと思います。

親の心配は尽きないのだろうけど、
ご両親はカナさんの奮闘を
心から喜ばれたのではないかと思います。
カナ | URL | 2010.09.04 11:15
いやはや、富士山のそのものがこの世の感じがしなくなかった?
変な話、夜とか特に魂が天に昇っていくように見えてさぁ。
まぁ、なにしろ体力気力も限界ですゆえ、
すべてがドラマチックに思えるわけです。笑

もちろん、大変でしたが、
私もおそらく両親も、行ってよかったと思います。
とにかく、元気を取り戻せたことに感謝しなきゃだ。
ICHIYO | URL | 2010.09.06 12:09
今日は何故か感動で涙が出る日みたいで、さっきも他の事で、そしてカナちゃんのこのBlogみて泣いちゃいました。 わかる、その親をおいて先に突き進んだときのカナちゃんの心の動きや痛み。でも本当に良いご両親だね~! 幸せっていう感動、、ふっとした時に降って来るものだね。
ダー | URL | 2010.09.06 13:20 | Edit
出そうなところを堪えました。
会社で読んでますからね、ははは。
誰それの結婚式での花嫁の手紙ではちっとも涙なんて出ませんが、
カナさんのご両親への感謝の言葉はグッとくるものがあります。
改めて、すべてが当たり前ではないって事、
思いついたら即親孝行、くらいの意識を持ったがよかですね。

ペントリーナ | URL | 2010.09.06 17:39
本当に感無量です。。。
とても嬉しい♪

カナ女史なら絶対登りきると信じておりましたぞよ!
あなた様の持つパワーは間違いなく何事でも登り倒す勢いでございますです。
わたくしはそのパワーを頂いている一人であります。
だから富士も登れたのだと確信しています。

いつも遠い地から応援しております。
お役に立てることがあればいつでもお声をお掛け下され!
カナ | URL | 2010.09.07 08:26
置いてゆくと決断するまでが辛かったですが、
でも、子どもは先をゆくのが「まっとう」なのかなと・・・思った次第です。

>幸せっていう感動、、ふっとした時に降って来るもの

ですね、ですね。
降ってきたしあわせをうまくキャッチできるよう、
心と体をオープンにしとかなきゃですね。
カナ | URL | 2010.09.07 08:32
健康もそう、親もそう、やっぱり追い込まれないと、
なかなか・・・・やんないものですよ。笑
「病気もなってみるもの」ぐらい強がりたいので、
無理してでも敢行です。もー、負けず嫌いで。

でも、大半の人は病気になり、親も死に、自分も死にますから、
「生きている今」というものは、大事にしたいと思いますね。
カナ | URL | 2010.09.07 08:39
いやはや、頑張ったのはペンちゃん自身です。
きっかけはなんでもよくて、一歩踏み出せたことが成果だよ。

山というモノは、誰でも受け入れてくれる
懐の広さがあるよね。
無資格、無条件、とにかくやる気と体力があればいい。

頭でっかちになりがちなので、
相殺するべく、今後も山に登ろうと思うわ。
バランスって大事だ。

ということで、こちらこそ共有できてウレシイよ。
いや、私たち頑張ったよねー。笑




☆ | URL | 2010.09.15 12:49
無事山頂まで行けたようで何よりです。
これからも、お父さん、お母さんを大切にしてあげてくださいね。
カナ | URL | 2010.09.15 16:33
ええ、どうにかこうにか。
父はくやしかったらしく、リベンジしたいとゆーてましたが、
私は遠慮したいと思います。苦笑
あん | URL | 2010.09.26 19:43
今頃ですが…富士登山、おめでとうございます
パソコンがぶっ壊れまして、新しいパソコンになって
「アナログビト」は苦労しました、笑
御両親と御一緒だったんですね、親孝行ですよ!
娘さんの一生懸命な姿に御両親もさぞ嬉しく思われたことと思います、私も親孝行せねば…と思います
何はともあれ良かった!!
我がことのように嬉しいとです
カナ | URL | 2010.09.29 08:39
最近、あんさんどうしたのかな・・・・と思ってました。
いやはやPC死亡・・・大変でしたね。苦笑

富士山、いやはやありがとうございます。
なんとか・・・今となれば、嫌なこともすっかり忘れたので、
非常によい経験だったと思えます。
もう一回登ってもいい。笑

親孝行ね・・・今度はもっとラクなのにしてあげたいと思います。
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Author:カナ
カナと申します。
だらっとすることと、
テキパキすることが好きです。

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