涙は心がカタチになったもの

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お友だち(あえて言わせていただく)のNさんが、天国へと旅立たれた。
年末のメールのやりとりで「怒濤の修羅場に注意!」とあったのが最後、
年があけた4日、静かに眠りにつかれたとのこと。

私のこれまでの5年間の闘病は、Nさんなしでは語れない。
発覚当初、どうしてもリアルな同病の人たちと
付き合うことができなくて(気持ち的に拒否していた)、
まったくもっての「ひとりぼっち患者」だった。
とはいえ、有益な情報は欲しいし、
外では強がっていても内心は不安でいっぱいなわけで、
インターネットや本、同病の人たちのブログを読みあさったものだ。

ちょっと探すだけでも膨大なそれらが手に入る現代だが、
「自分が欲しいもの」「同感できるもの」
に出会うのも、パイが大きい分、簡単ではない。
そんな時に出会ったNさんの文章は、まさに一筋の光。
先輩から助言を頂くかのように心強く、救われた気持ちなった。
「ああ、この人がいれば私は大丈夫」
医療従事者顔負けの病気への知識はもちろん、
病気との向き合い方、ひいては生きるとは何かを学んだ。

うじうじ、じっとり念力があまりに強かったのか、
Nさんからお誘いをいただいたのが2012年。
それからというもの、実生活でも懇意にしていただき、
松茸を食べたり、水炊きを頬張ったり、郊外の天ぷら屋に行ったり、
そうそう、あまりにNさんが食に詳しいものだから、帰りにお店の人から
「ミシュランの偵察員ですか?」とたずねられ、大笑いしたこともあったけ。
ワールドワイドな話に、狭い世界しかしらない私はワクワクしっぱなしだったし、
かといって、先輩風を吹かせたり、偉ぶることも全くない。
ブログの印象以上に、実際の方がユニークで毒舌で、人間味あふれる人だった。
大いに笑い、大いに語り、楽しい時間を過ごすことができた。

距離が離れていても、私のブログの雰囲気を察知して、
「自分に無理させない。それは自分でしか調整できないからね」
などメッセージを送ってきてくれたり、アクセの個展の時も、
お花をさらりと贈ってくれるなど、とにかく気遣いの人だった。

「豊かさって、こんな感じ(人)なんだ」と初めて思った人でもある。
持っているものを惜しむことなく周囲の人々に与え、そして見返りを求めない。
かねがね「私のブログが後続の方の役に立てばいい」とおっしゃっていたし、
実際、私も含め、おおくの同病患者の人々が助けられた。
本当に“女神さま”のような人だった。

最近、症状が悪化してからも「大丈夫。乗り切るわ」と
常に明るく振る舞い、一方で、痛みや苦しみと闘いつつ、
きっちりと身辺を整え、自らの人生を自らの手でおさめた。
実際、体は辛かったと思うが、
「施設の人もやさしいし、ご飯も美味しいのよ」
死を意識してあれほど冷静でいられるのか、人に優しくできるのか、
はたして私にそれができるのか……できないな。

そういう意味でも、Nさんの生き方、そして幕引きは、
残された私たちに生きぬく意味を与えて、
そして、死に立ち向かう勇気を教えてくれた。
命はいつか終わる。だからこそ、目を背けてはいけないし、
また、近しい人々が旅だってゆくのも、
目をそらさずに、しっかりと見送ってあげないといけない。

「生きること、死ぬこと、両方に向き合いなさい」

それが、Nさんのメッセージだと私は思っている。

泣けば泣くほど「かなちゃん、泣いちゃだめよ」と言われそうだが、
私を含め、たくさんのお友だちやブログの読者のみなさんが
涙を流されたと思う。でもそれはNさんへの感謝の証。
最後ぐらい「仕方ないな〜」とウフフと微笑みながら、
涙にカタチをかえた心の花束を
両手いっぱいに携えて天国にいってほしい。


「人生、ダメな日もある、良い日もある。
 そんな細かい事は置いておいて、
 楽しく明るい一日を過ごせますように」


あなたと出会えたことは、私の人生の財産。
どうか安らかに、どうぞゆっくりと眠ってください。
心の底から、ありがとうございます。
私はあなたが大好きよ。もちろん、これからもずっとね。



シングル・ガンズ




※Nさんの訃報をご連絡くださった方、感謝いたします。



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Comment

桃音 | URL | 2015.01.06 18:23 | Edit
カナさん、はじめまして。
乳がんでブログを書きている桃音と申します。
はじめてさせていただくコメントが
哀しいものになるのが、申し訳なく
やるせないのですが、
その方のこと、、
隠れファンでした。

まだ、現実と思えませんし、
信じたくもないのですが、
他の方のブログでも書いてあり、
どうやら、あの、素晴らしいブロガーさんが
天国へ旅立たれたのは、間違いない事実なのかもしれません。

カナさんは、ご縁に繋がれて
実際に、お逢いしたことがあるのですね。

カナさんほどは親しくないどころか、
一二度彼女のブログにコメントをさせて頂いただけですが、
カナさんのこのブログの内容に、本当に共感です。
隠れ大ファンで、まだ気持ちがおそらく確かであろう現実についていけないのですが、
いてもたっても居られなくて
(ゴメンなさい)
コメントしました、
クリスマスの、あのブログにはコメント送ったまま。

なんか、悲しいですね。
でも、カナさんのブログのおかげで
気持ちの行き所ができた感じがして、とてもありがたく思います。
こんな素敵なブログ。どうもありがとう。


卯年生まれ | URL | 2015.01.06 19:14
カナさん、初めてのコメントです。
2010年に初発、
現在ホルモン療法中の同病患者です。

カナさんとお友達のブログは当時からずっと、
カナさんがブログ村を抜けられてからも愛読させていただいておりました。
お二人の凛々しい生き方と、
お人柄のにじみ出る文章に心惹かれていました。

数年前の、お二人の「3色の色鉛筆」のくだり、
今でもわたしの生きる指針になっています。

お友達の訃報を知り、
ショックで這い上がれない穴の中に落ち込んでいましたが、
カナさんのこのブログを読み、
まさに救われた思いがしました。
カナさん、そしてNさん、
面識もない一読者に光を与えて下さり、、
こころからありがとうございました。
カナ | URL | 2015.01.09 10:39
>桃音さん

コメント、メッセージありがとうございます。
(お返事はメール参照)
一緒に病気と闘った仲間を見送るのは辛いことですが、
「それまで含めて、強く生きてね」とNさんは思っているんじゃないかと思います。
最後の最後までカッコ良く生きられた方でした。
カナ | URL | 2015.01.09 11:14
>卯年生まれさん
コメント、ありがとうございます。
本当にNさんからは学ぶことばかりで、
向き合い方、考え方、死生観、
私の何%かは、Nさんで作られているといっても過言ではありません。
また、ブログという場を借りてアウトプットすることで、
より自分というものが見えてくるよね・・・なんてお話した記憶があります。
Nさんにとってもブログは、大切な場所だったと思います。

色鉛筆の話、覚えていただいてて嬉しいです。
私の文章は「11色に減色したけど、それで頑張ろう」みたいな内容で、
Nさんは「3色(3原色)で、新たな色を作ってゆこう」だったかと思います。
卯年生まれさんも体感されているかと思いますが、
私のソレが第一段階、Nさんのソレは第二段階であり、進化形です。
私もやっとNさんの3色の意味が、実感として分かってきました。
「病気という色」も加えつつ、自分の人生を彩ってゆけばいい。
人と比べるのでなく、あくまで「自分だけの絵」でいいな、と。

もちろん悲しいですが、どんよりとしたものではなく、
冬の空気のような、澄んだ、凜としたそれに近いです。

Kiki | URL | 2015.01.09 20:38 | Edit
落ち着きましたか?
大切な友人を亡くされて心がぽっかり寂しいですね。
それだけ心の支えとなって優しく励ましてくれた人ってどんな人なんでしょう。
そんな人に出会えるのもカナさんの運なんでしょうね。私はカナさんのブログで随分癒されてます。
文章も上手いし前向きや後ろ向きが重なって人間らしくて好きです。
Nさんのブログ私も読んでみたいです。
| | 2015.01.10 16:42
このコメントは管理人のみ閲覧できます
Kiki | URL | 2015.01.10 18:36 | Edit
Nさんのブログ探せました。
たぶん間違いないと思います。まだよく読んでないけどすごい感じのものだとはわかりました。
読んでみようと思います。

今日はヨガの日。いつも私の後ろでやっていた友人が亡くなって2ヶ月と少し。ふっと涙が溢れてどーしようもなくなりました。そして私も乳がんとなり、もうどうなってるのと言いたいです。
彼女は見た目も心も美しい人で、存在感のある人でした。彼女たちに負けないようにしっかり生きようと思いました。
nyumie | URL | 2015.01.11 11:49 | Edit
カナさん、はじめまして。
私も同病で、Nさんのブログ拝見しておりました。数回コメントを送っただけになってしまいました。お会いしてはいなくとも、強く優しく素敵なお人柄は十分に感じていましたので、とても寂しいです。いつかは自分も行く道であると思いますし、私もこうありたいと学ぶことも
多くて。
天国へ旅立たれたことが夢のようでありますが、桃音さんも仰られるように、カナさんのブログに気持ちの行き場を作っていただいたように感じます。ありがとうございます。
カナ | URL | 2015.01.23 10:51
Kikiさん
コメントありがとうございます。お返事おそくなりました。
ずいぶん落ち着きましたが、「もうこの世界にNさんはいない」ことが、
信じられないような、ふらっとやって来そう気がするのです。
Nさんのブログ、ぜひとも読まれてみてください。
本当に聡明で博識で、やさしい人だったのです。
カナ | URL | 2015.01.23 10:57
>mihoyoさん
お返事おそくなってごめんね。
集まったの、水炊き屋さんだったよね。
mihoyoさんも忙しいのに駆けつけてくれて、Nさんもすごく喜んでたよ。
Nさんからたくさんのことを学び、気づき、強くなれた気がしています。
私もmihoyoさんも、多くの人々に希望を与えた人よね。
さみしいけれど、しっかり生きてゆこう。死ぬまできっちり生きようね。
カナ | URL | 2015.01.23 10:59
>Kikiさん
探してくださりありがとうございます。
勝手に拡散させない方がいいかな・・・・と思って伏せてましたけど、
きちんとしたブログだからこそ、多くの人に読んで貰わねばですね。
リンクを貼ったので、みなさんに読んで欲しいです。
カナ | URL | 2015.01.23 11:04
>nyumieさん
コメントありがとうございます。
Nさん、いまごろシャンパン飲んでるかな・・・すごくグルメな方でした。
まだ、信じられません。
彼女のブログは、真の意味での「カリスマ」でしたね。
個人語りに偏らず、あくまで冷静で、博愛に満ちた言葉があふれていました。
私なんてあしもとにも及びませんが、一緒に偲んでくれる方がいて、
こちらこそ感謝です。Nさんの分も、しっかり生きましょうね。
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